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「テーパリング」は小口投資にどう影響する?

テーパリング(量的緩和の段階的縮小)

 

 経済用語には日本語にない言葉が多いのですが、テーパリング(Tapering)もそのひとつ。

 年齢が上がると新しい言葉を覚えるのにはいささか苦労します。特にカタカナ語や若者言葉が飛び交うとチンプンカンプンになります。しかし、テーパリングは金融動向を理解する上で不可欠な用語なので、ここは頑張って意味を理解して覚えるしかないですね。

 

 簡単に言えば、以下のような流れです。

①経済が悪化する ⇒ ②お金の量を増やす=量的緩和(世の中にお金を流す)をする+お金の質を変える=金利引き下げ ⇒ ③経済の回復見込みが立つ ⇒ ④量的緩和(供給量)を徐々に減らす ⇒ ⑤量的緩和が終了する ⇒ ⑥景気が過熱しないように金利を徐々に引き上げる

その中の④に相当する手法を「テーパリング」というわけですね。

 

今回のコロナ危機においても同様のことが起きています。

①コロナ危機⇒経済への悪影響がどの程度なのか全く分からない⇒株価暴落。原油先物が史上初のマイナス(つまりお金を払って先物を買ってもらう)など世界の株式市場や商品市場などが大混乱となりました。

②米国やEC(加盟国)などが大規模な量的緩和を実施⇒これにより市場が落ち着きを取り戻す。

③コロナ危機の最初の段階では失業率や企業業績、そして各種経済指標の悪化がありましたが、徐々に改善されていきます。また、ワクチンの開発や接種の加速により経済環境全般も安心感が広がり始めたこともあり、企業業績の改善とともに株式市場もコロナ危機前の水準を上回ってきました。

④③の進展に伴い、出口戦略、つまりテーパリングが意識されます。テーパリングをするということは世の中に出回るお金の量がピークアウトするということです。つまりジャブジャブに投入したお金が徐々に減るということになります。急に減らすと90年代の日本のバブル崩壊のようなことになりますので、各種経済指標を睨みながら徐々に減らしていくことで市場の混乱を回避しながら進めます。

現在はここまでです。

 

さてさて、これから④と⑤のプロセスに入っていくわけですが、小口投資家にとってここまではどうだったのでしょうか?

コロナ危機前から現在までのここ2年を考えると日本株・米株ともに2年前の水準よりも高いので原則プラスのはずです。つみたてNISAをやっているほぼすべての人が何もせずにただ積み立てるだけで恩恵を享受しています。

今後はどうでしょうか?

この先は金融引き締めでコロナバブルが崩壊するのでは?などと気をもんでいる人も多いと思いますが、私はそれはないと思っています。もちろん、私は日頃から「安心はリスク、危機はリターン」と思っていますので、今後も大なり小なりの株価の下落局面はあると思います。しかし、米国では今年の11月からのテーパリング開始・2022年後半のテーパリング終了・市場金利引き上げを見込んで株価に反映させようとしています。(この反映を「織り込む」といいます)

来年末までにテーパリングが順調に進めば、それは低金利下での量的緩和状態はあと1年は続くと考えられますから、ゴリディロックス(適温)相場が続く=ゆっくりと株価は上昇していくと考えています。

 

結論

米国のテーパリング期間中はゴルディロックス相場の可能性が大きいと思われます。つまり株式市場のトレンドは穏やかな右肩上がりと考えているわけです。

つみたてNISAをやっている人は今後の継続に不安はないと思います。

小口の株式投資をしている人は大なり小なり(FOMCの開催回数くらい)の株価変動があると思いますから、高値追いをぜず割安銘柄にじっくり投資すれば花が咲くと思います。